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3.地盤と構造
壊れにくく、将来の増改築にも対応できる箱型の構造=モノコック構造とは
震度7が2回、震度6が5回という熊本地震は、これまでの建築の耐震技術の想定を上回るものでした。地震後、命だけは助かったにせよ、住めない家になってしまうこともできれば避けたいもの。
当社社長小杉はこれまで多くの災害現場で被害調査をして参りました。その知見から当社の耐震構造の考え方は、地盤・地形から考えた箱の構造の家を設計施工するということです。
直下率という壁と柱の1・2F上下の揃い方、適正に計算された制振装置、耐震等級3の構造、許容応力度計算、詳細な地盤調査等多くの当社の高い耐震技術は来たる首都圏での大地震に対応したものです。家族を守る、財産を守る我が家そのものが『シェルター』であること。こういう想いで常に最新技術でお客様の大切な家を見守り続けたいと考えております。
従来の柱と梁の軸組工法はどうしてもそのつなぎ目が弱点でした。柱がはずれたり、すじかいが折れたりとマッチ棒を つないだような構造はその柔軟性がゆえに大地震に対してやや不利な構造です。 当社では在来軸組工法をベースにして、さらに外壁周辺部の壁すべてに構造用合板で覆い、2×4(ツーバイフォー) 工法の長所と在来軸組工法の良さをミックスしたハイブリット構造になっています。構造用合板が外部の柱と梁と土台 をがっちりつなぎ、非常に壊れにくいモノコック(箱型)構造です。 さらに何回もくる余震に対しては、制震装置で対応し、熊本地震タイプの揺れに対応します。
長期間安全に、メンテにお金がかからない家を建てる
直下率が重要︖
もう住宅のデザインでデコボコの多い凝ったカタチの建物を作るのは、やめましょう。
理由は4つあります。
【1】耐震構造上、良くない。バランスの悪さは熊本地震の
被害で実証されています。家族の命を大事にしない発想です
ね。デザイナーズ住宅にありがち。
【2】そもそもお金がかかる。
【3】冷暖房のききの悪い家になりやすい。家のあちらこち
らに寒ダマリができます。年を重ねると寒いのはこたえます
よね。
【4】メンテナンス費用がかかり、雨もりしやすい。
正直、見た目以外なにもいいことありません。当社のコンセプトは、『デザインはシンプルだけとすっきりしたオシャレ感』です。長く安全にそしてメンテにあまりお金がかからない家を作ります。そうなるとできるだけ1Fと2Fの壁と柱は上下でそろっていることが重要です。最近言われています『直下率』です。柱の直下率は70%以上。壁の直下率は60%以上を目指しています。建物を箱としてとらえ、設計します。
●構造BOXプランニング
これは長年、耐震構造にかかわってきた当社がおすすめする建築構法です。
熊本地震やこれまでの東日本大震災等の大地震で倒壊した木造二階建て住宅のうち、特にこの10年ぐらい前後で建てたものの被害状況を当社で検討検証しました。
これまで木造の構造計算では直下率の問題は建物の垂直方向で考えたもの、水平方向では偏心率、床剛性を検討してきましたが、最終的にはその上下左右建物全体の構造壁の配置バランスが重要なのがあらためてわかります。これは構造体を3Dにしながら検討していくことで、その建物の欠点や構造計画のキモを確認できます。特にわたしが注目したいのは1・2Fそれぞれの部屋どうしを間仕切る外壁側に接した内壁の構造BOX化です。
大地震では建物はよじれるように揺れます。それはまるで雑巾をしぼるような感じ。厚紙のお菓子の箱を想像してください。中にそれぞれのお菓子を区分するために仕切りの厚紙が入っています。その中仕切りはお菓子の箱のゆがみを押さえる効果があります。グレーチングなんかもまさにその構造です。